2年ぶりぐらいだと思います。
ただ今回スケジュールが本当にタイトなので、たぶん誰とも会えることなく帰っていくのではないかと。でもこの機会はとても素晴らしい機会なので光栄です。
去年の5月か6月くらいに、たしか最初のオーディションをしたと思うんですが、コールバックといって、次の段階に進むっていう電話が入って、2回目で決まりましたね。
早かったですね、わりと。
オーディションは日本とアメリカではとても大きく違います。日本で言うものとすごく違って。オーディションっとは言わず、リーディングって言うんですね。ほとんどの場合、キャスティングルームという小さい部屋に入って、その作品の台本の中から抜粋された役のシーンをやります。例えば3ページとか4ページとか5ページとか時々12ページとかあるんですけど。(セリフは)事前といっても、大体2日前とかその日の朝に渡されます。それを勉強して準備して、部屋に入って会話もなく、ただシーンを演じるんです。本当にそれだけなんです。
いちばん最初にはキャスティング・ディレクターにシーンを見せます。そこで良ければ、その日もしくはその翌日の朝ぐらいに、エージェントのところに「コールバック」と呼ばれる電話が入ります。次のコールバックには監督やプロデューサーがたくさんいることが多いですね。
一番最初は、今回一緒に来日しているキャスティング・ディレクターのケリーを相手にオーディションしたんですね。そんなには緊張した覚えはないのですが、2回目には部屋には、今考えたらすごい大物プロデューサーたちがいて、あの時は緊張しましたね。
もちろんです。アメリカで「HEROES/ヒーローズ」といえば知らない人はいない位ですからね。業界の人たちもエージェントたちもものすごい「HEROES/ヒーローズ」のファンが多いので、そのオーディションに行くだけでもものすごい競争率なんですよ。
嬉しかったです!飛び上りました。
母や友達に電話をして。手ごたえは自分の中にはあったんですが、どんなにオーディションの時に良い演技ができても、役が決まるまでには、その時の知名度だったり、いろんな要素が影響してくるので、その決定に至るまでには長い道のりがあるんです。この役が決まるまでの間は、何度もオーディションに挑戦しても役が決まらないことが続いたので、なるべく期待しないように・・・って当時は思うようにしていました。なので、役が決まった時はすごく嬉しかったです。
私が演じているヤエコに関して、このドラマのライター達は、ステレオタイプな昔の女性のイメージ(男性の後ろについていくような)ではなく、新しいタイプの「強い女性」を考えていたんですね。、前に進んだ強い女性というイメージで。それを意識して演じるようにしました。
こういう風に演じてくれということは言われないんですね。私たち俳優をリスペクトしてくれているので。ただもっと違う(大きい意味での)、ディスカッションはありますね。ただ、基本的にこちらに任せてくれました。
撮影現場はとっても楽しかったですね。自由でした。休憩時間も何も、本当に撮影が楽しかったです。日本のドラマ撮影のようにスケジュールがタイトで・・・といったことが無いんですよね。すごくゆるやかな守られている中で、自由にお芝居ができました。
「HEROES/ヒーローズ」の制作チームの皆さん(役者だけでなく、メイクや衣装の人たち、プロデューサー、ライターの人たちなど)は、本当に素晴らしい人たちでした。私が初めて撮影に入った時も、本当に温かく迎えてくれたので、すんなり仲間に入っていけましたね。
一番最後の出番のあたりのシーンですね。桜の木を山まで運んで、撮影したあのシーンは本当に美しかったです。桜がほんとうにキレイで。そのシーンの現場には鹿もいたんですよ、実は。もちろん撮影用の鹿が用意されていたんですけれど、でも実際に本当の鹿が後ろの方にいたんですよね。そういう山の中で撮影をしていたんです。桜吹雪のシーンとかも好きでしたね。監督も何度もやさしく私に語りかけてくれたりして、本当に撮影がやりやすかったし楽しかったです。
マーシーは本当にやさしい方でした。
私がシーズン2から新しく加わるメンバーだったこともあって、彼は私のことを気にしてくれていて、撮影に入る前に、(大丈夫だよっていう意味で)電話をかけてくれました。初めてのシーンの撮影に入る前にも彼と一緒に台本を読みながらリハーサルをしました。あれはすごく助かりましたね。
マーシーの家で練習をしたんですが、その時は、彼が日本の飲み物とかを用意しておいてくれていて、とても嬉しかったです。とにかく気を遣ってくれて、本当にやさしい方だな、と思いました。
彼は日本語のセリフのシーンが多かったので、大変だったと思います。(現場では)日本語セリフのことでいつもデヴィッドが私に聞いてきましたね。でも、彼はよくやっていましたよ。私もいつも彼を励ましていました。
デヴィッドはカメラの中に自分が入っていないのにもかかわらず、私のクローズ・アップ・ショットのときに同じ動きを何度も何度もしてくれたんです。自分が画面に入っていなくても、どんなに疲れていても、彼は本当に一生懸命協力してくれました。本当に素晴らしいアクターだなって思いました。
「HEROES/ヒーローズ」は私のたくさんのドアを開いてくれました。やっぱり「HEROES/ヒーローズ」は今アメリカで一番の人気番組なので、街でもファンの方に気付かれることもあります。気がつくと、なんかハッて言う感じで後ずさって!すごく興奮して写真撮ろうとしたり、握手を求められたり。そしてみんなドラマのことを話してきますね。
「HEROES/ヒーローズ」の撮影のあと、映画「ドラゴンボール」の撮影をしました。今はあまり詳しくお話できないんですけど、とにかく「HEROES/ヒーローズ」が(私のキャリアの)ドアを開いてくれたおかげで、いまは多くのチャンスを戴いていますね。実は、日本に来る直前に他のテレビ・シリーズの出演も決まったんです!
(私の出演した作品を)見た人が良いと思ってくれたら嬉しいし、とにかく今とってもうまくいっていますね。3年ぐらい前の状況が考えられないくらいに、今、ようやくドアが開いたときなので、引き続き前進していきたいです。
ありがとうございます!
【2008年7月23日】
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