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「HEROES/ヒーローズ」制作総指揮ティム・クリング 来日インタビュー

 

シーズン3でお気に入りエピソードは?

シーズン3は25話もあったし、すごく長くて作るのが難しいシーズンだった。
だから1つのシーズンを「Villains 悪人」の13話と、「Fugitives 逃亡者」の12話と、2巻に分けた。個人的にはその巻が始まる最初の1話と最後の1話が好きだね。

特に、第1話(「再臨」)と、「Fugitives 逃亡者」の最初の1話、第14話(「今そこにある危機」)はすごくワクワクしながら作った。どちらも、新しい挑戦ができる最高の機会だと思ったからね。だから新しい巻が始まる度に、新しいスタイルを取り入れて、新しいドラマ作りを試みているよ。

実験に近い感じかな。たとえば「Fugitives 逃亡者」の最初の1話では、新しい試みでポータブルカメラで撮ったような雰囲気を出してみた。アクション映画の、例えば「ボーン・アイデンティティー」みたいな感じでね、出演者にもクルーにとっても楽しい撮影だったよ。

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シーズン3のラストは怒涛の展開でしたが、このアイデアはどこから生まれてきたのですか?

それぞれの巻の始めには、メインストーリーがどうなるか、大筋の内容は決まっているんだ。そこから、次のエピソードにつながるようなストーリーを書いていくんだ。

ストーリーは全てライターズ・ルームから生まれる。ライターズ・ルームは船のエンジンルームと同じ役割だね、常に10人から11人の才能豊かな脚本家がいて、何時間もそこでストーリーを練る、これがすべての原動力なんだ。
ホワイトボードにアイディアを書いていって、切り捨てたり新しいアイデアを足していったり。いいストーリーを書くための秘密や秘訣はないよ、10から12人のとてもスマートなライターたちが何時間もかけてアイデアを出しあうんだ。仕事熱心なライターたちのおかげなんだよ。

シーズン3「Fugitives 逃亡者」の最終回に向けて意図してやったことは、それぞれのキャラクターをしっかり掘り下げる、ということなんだ。
ストーリーを先に進めるよりも、それぞれのキャラクターのストーリーを深く追うようにしたんだ。それは、シーズン4でも同じだよ。それぞれのキャラクターが、様々な出来事を経てどういう影響を受けているかを丁寧に描くようにしてる。

だからエピソードの数を少なくして、1人1人により焦点を当てた。例えば、サイラーはどうしてああなったのか、クレアと彼女の家族、特に父親ベネットとの関係、ペトレリの家族の中でも兄弟の間の裏切りとかに焦点を当ててみたりね。
シーズン3の間ピーターとネイサンは立場がバラバラになってしてしまっているから、シーズンが終わるまでに何とかもとに戻さないとならないしね。

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日食やゴキブリはパワーと何か関係がある?

「HEROES/ヒーローズ」は、それほど秘密が多くないドラマ。ほとんどの秘密は徐々に明かされていくしね。だからパワーがどこからきたのか、その答えも変化していくというか、色々な説が出てきた。

シーズン1では進化が関係していたし、シーズン2では、一部の人のパワーはワクチンによる人工のものだったことが明かされる。だから、真実はまだ見えずに、ストーリーは進む。はっきりした答えは分からないけど、進化の1つではあるのかもしれない。どんな生き物の中にも、次の進化へと導いてくれる生物がいる。
これは僕にとってとても希望に満ちたメッセージなんだ。現在抱えている問題を解決するために、人間が順応して成長して、変化することができるっていうね。

シーズン1ではゴキブリはとても重要なモチーフだった。「進化」がテーマだったたからね。人間が進化して変化する生き物だとしたら、ゴキブリはずっと同じまま。
ゴキブリはもし核爆発にあったとしても生き残るし、小さな虫なのにすごい能力があるんだ。食べ物も水もなくても生きれるし、頭を切られても何週間も生きられるらしい。だからゴキブリは進化の頂点を象徴するものでもあると思うんだ。だから、ゴキブリはシーズン1ではたくさん登場する。それ以降も少し出番があるかな。

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これまで出てきた中で特にお気に入りのキャラクターは?

えーっと、やっぱり選ぶのは難しいな。

・・・でも、ジョージ・タケイと一緒に仕事ができたことは本当に楽しかった。それにクリストファー・エクルストンもすごく良かったな。
あとは…マルコム・マクダウェル演じるキャラクターは、すごく面白かった。一番面白いキャラクターだと思うよ。

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【2009年9月】

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