FEATURES

  • 掲載一覧
  • 関根勉インタビュー
  • 田村英里子インタビュー
  • ティム・クリング インタビュー(シーズン3)
  • ティム・クリング 来日!
  • ティム・クリング インタビュー(シーズン4)
  • マシ・オカ 来日インタビュー
  • HEROESサポーターの声

「HEROES/ヒーローズ」関根勤さんインタビュー

「HEROES/ヒーローズ」をご覧になった印象は?

衝撃を受けました。ものすごく濃い内容で、サスペンスあり、SFであり。登場人物が多いのですが、一人ひとりが個性がありましてね。ステーキに鰻をのせて生ハムのせて、その上に豚カツのせたみたいな。豪華な食事をいただいているような。おなかいっぱいになるストーリーですよね。

「HEROES/ヒーローズ」で気になるキャラクターは?

ヒロ(・ナカムラ)だね、日本人の。今までアメリカのドラマを観ていますと、日系の日本人という役の人が出てきて英語をしゃべっているんですけど、日本語をあれだけしゃべるアメリカのドラマって初めてだったんで。日本からやってきたという感じですから、すごく親しみがわいたし、日本もずいぶん認められたなと思ってね。彼のやわらかい感じが。それでいて、へこたれないんですよね。一見弱そうだけど「ヒーローはあきらめちゃいけないんだ!」っていうメッセージをいただいているようなね。彼はよかったですね。やっぱり彼が日本のオタク文化の象徴なんですかね。物腰はやわらかいけど芯はつよいという。(彼は)大活躍しますから。後半、彼が回していましたからね。パス回し。決め台詞の「ヤッター!!」もいいですよね。

PHOTO

海外で流行るオタク文化について

日本のアニメとかマンガとか、そういうブームが、アメリカだけでなく、ヨーロッパでもすごいんですよ。水木一郎さんもフランスに行ったとき「おれ、フランス語しゃべれないんだけどな」と言ったら、「みんな日本語わかりますから、日本語でしゃべって日本語で歌ってください」って。(海外のオタクのヒトは)全部、歌詞とか台詞とかを覚えちゃうんですよ。だから、日本語がしゃべれるようになっちゃうんですって。だから、これからは日本がオタクのパワーで世界中に日本語を広めていってほしいですよね。そうすると楽ですもんね。僕らは英語をなかなかマスターできないから、欧米の人が日本語をマスターしてくれればそれにこしたことないですからね。

PHOTO

「HEROES/ヒーローズ」シーズン1で気になったエピソードは?

未来に行ったときに、ヒロが未来のヒロに会いますよね(第20話「5年後」)。あれはいいんですよね、会っても。未来に行ったときに、ヒロがここにひげを生やしてたんですよ。あれがすごく気になったんです。5年後はここにひげ生やしてるんだ、と思ってね。それでオールバックにして。でも、あの世界はこないんですよね。たぶん。阻止したから。だから、ヒロはこのままのヘアスタイルのまま、やわらかいままいくわけですよ。

肩のマークのことはまだわかってないんですよね。あれがよくわからないんですよね。あれはインドの学者の人がやったのか、あるいはヒロのお父さんがどう絡んでいたのかっていうのも。これがまだ解き明かされていないんですよね。だから、2、3でわかってくるんじゃないですかね。まあ、でも、あれだけのストーリー、本当によく考えられるなと思って。観終わった後、関係者に本当にお礼をしましたよ。ありがとうございました、と。このすばらしい数時間を、数十時間をありがとうございますと。

僕は妄想好きなんですけど、とても僕の妄想力ではあそこまでストーリーつくれないですから。結構裏切られましたね。僕、最初、どんどんどんどんヒーローになるべく超能力が目覚めた人が集まってきて、何か膨大な敵に全員で立ち向かっていく(物語だ)と思ったんですよ。(そしたら)そんな簡単なストーリーじゃなかったですね。まあ、実に複雑で、予想をはるかに超えていましたね。全然単純じゃない。超能力を持ったときに、(みんなが)戸惑うんですよね。そして悩み、どうしようもなくなって、自分をどうしていいかわからなくなるんです。あの辺の描き方が、やっぱりそうなのかなって思わせますよね。やっぱり急に人の心が聞こえてきたら、気持ち悪いですもんね。

PHOTO

PHOTO

自分にほしいと思った超能力は?

僕はクレア(・ベネット)ですね。体が再生していく超能力。骨が折れても治るし、死なないし。あれがあれば、もう、いいコントができますよ。プロの格闘家に体当たりリポートして、思いっきり蹴られたっていいんですから。それで立ち上がってきて、「いい蹴りでしたね」とかいって。自転車で崖からドーンと落っこちるところとか、できますからね。そしたら、自分で勝手に「関根勤の体当たりリポート!」っていって。「今日はワニに噛まれてどのくらい痛いかみてみます」って。ボッ! 「痛い! 痛い!」って。バーンとやったあと、ジューッと。「そうですね。推定2トンですね」とか。そういう番組ができますからね。

PHOTO
 

もし関根さんに「HEROES/ヒーローズ」出演のオファーがきたら・・・

僕は日本人ですから、やりたい役は、ヒロの子孫ですかね。ずっと未来にいくといて。「あれっ、曾お祖父ちゃんですか?」って。「曾お祖父ちゃん!」って。そういう近未来の役をやってみたいですね。オファーがあれば、ですけどね。日本語でいいですから。英語はちょっと無理なんで、日本語オンリーの役で。

ヒロのお父さん役ジョージ・タケイについて

いいですね、あの人。落ちついた感じで。いかにも会社の会長という感じで。「スタートレック」では若手だったのにね。あと、ジュリア・ロバーツのお兄さんのエリック・ロバーツも出ていましたよね。僕、あの人、好きなんですよ。声がいいので、すぐわかりました。(ジョージ・タケイさんとヒロの絡みは)よかったですね。結構大変だったんじゃないですか。僕の見る感じ、ヒロの役をやっていた方は、そんなに運動神経がいいという感じじゃないんですよね。あの体型から見る分に。それがあそこまで動いていたのですから、かなりプロ意識の高い人ですよね。

PHOTO

「HEROES/ヒーローズ」に対する周りの反応は?

まず、キャイーンの天野君が僕のことをサイラーにそっくりだと言って、ちょっとショックを受けたんですけどね。サイラーって、怖い役じゃないですか。だから、あの役かと思ってね。女房に言ったら、「そういえばだれかに似てると思ったら、あなたに似てるのね」と言われて。僕が35歳だったら、日本版サイラーをやったんですけれど。でも、無理ですね。日本でやったらしょぼくなりますね。シーズン1のメイキングでもいいから、もっともってきてくれないですかね。
スピンオフ。ヒロの中学・高校の物語をつくってほしいですね。日本で勝手につくっていいってことにして。どうしてあそこまでオタクになっていったかということで。シーズン2を待ちわびる間は、しょうがないからほかの海外ドラマを観ているしかないですね。

PHOTO

関根さんにとっての海外ドラマの魅力とは?

ストーリーがしっかりしていますよね。それから、出ている役者さんの実力がすばらしい。本当にうまいですね。僕、つっこんだことないですもん。「その演技、違うよ!」って、つっこんだことないですよ。ストーリーの練りがすばらしいですよね。これが本当にあっという間に終わっちゃいますね、観ていると。びっくりですね。

僕は(海外ドラマは)字幕で観ます。本人の言葉で。ヒロの日本語は確かでしたけれども、アンドウ君はちょっと訛りが多かったですね。2話ぐらい、最初だけちょっと気になりましたけれど。(シーズン進むにつれ上達しているが)まだとれないですよね。それだけ日本の俳優がいないということで、残念ですよね。英語をしゃべれないといけないから、日本の俳優さんを連れていってもだめなんですよ。日本語メインじゃないですから。やっぱり英語メインで選ばないといけないから。残念です。

カメラワークもすばらしいですね。海外ドラマって本当に、常に画面が動いているというか。切りかえが早いですよね。パン、パン、パンッてね。あれを観た後、日本のドラマを観ますと、カット割りが少ないと感じます。ふだん観ているときはそんなに気がつかないんですけれども。それだけ予算があるというか。うらやましいですね。(色の深さも)なんなんですかね。いつも思うんですよ。照明の何が違うんですか。機材なんですかね。照明待ちの時間が待てるんですかね。余裕ですね。日本だとトントン出さないといけないから。日本だとちょっと全体的にのっぺりした感じなんですよね。あの深みというのが、日本映画でなかなか出ないんですよね。

日本人の顔がのっぺりしているからかなと思ったんですけれども、「ラスト サムライ」を観たら、渡辺謙さんや小雪さんも、ハリウッドの照明で陰影がはっきりして深みがあるんです。だから、残念ながら、何かが違うんですよ。でも、「必殺仕置人」はかなりいい感じで、ここだけピーンとなって。あそこの照明部はかなり力がありましたね。

PHOTO

PHOTO

好きな海外ドラマは?

刑事コロンボ」は大好きですね。もう、ほとんど観ましたね。びっくりしました。まず、ミステリーというのは、それまで、主役の探偵や刑事と一緒に僕らも解いていくものだったんですよ。それが、最初に犯人をばらして、コロンボがどう犯人を自白までもっていくかという、真逆からもってきたんですから。僕があれを最初に観たときは高校時代だったんですけれども、びっくりしましてね。当時、うちは黒電話だったんですけれども、電話がかかってきてもいないっていうことにしてくれって。テレビ放送していた当時は、ビデオとかないから、電話していると間がわからなくなっちゃうんです。「今、ふろに入ってる、とかいってくれ」って言って観ていたんです。最初の10分見逃すと意味がわからないですからね。

おもしろかった~。ああいう形式ってあるんですよね。今までは、例えばシャーロック・ホームズとかポアロにしても、いかにも優れた人がパッパッパッパッとやっていったでしょう。ところが、コロンボは古い車に乗って、ボッサボサの頭で、ヨレヨレのレインコートで、下のほうから「ああ、ちょっと待ってください」って。犯人に、こいつはチョロいやって油断させるんですよ。あれが見事でね。だんだん、「あれ、こいつ、結構キレるな」って犯人が思うところがいいんですよ。好きですねえ。

ナイトライダー」も観ていました。この人、格好よくてね。この辺はちょっと前なので、ストーリーが単純でいいんですよね。スッと観られて。どなたでも観られるという。あと「スタートレック」は昔、何本か、観てました。あの船長が江守徹さんに似ていてね。日本だったら若いときの江守さんでしょう。それと、スポック。耳がとがった人。橋爪功さんなんです。橋爪功さんにやってほしいなと思って。江守さんと橋爪さんに。

ねむれナイト♥コルポ・グロッソ」も、僕、ほとんど観てますよ。大好きですよ。なんで脱いだら点数が上がるのかなと思って。あれは僕、最初に観たとき、ばかばかしいなと思いました。あの歌がいいんですよね。最初のほうは、山城新伍さんみたいな司会者が歌を歌うんですよ。途中から歌わなくなるんですけどね。あれはいいですね。イタリアらしいですね。あの感じが日本でもあるといいんですけどね。日本はもうちょっと陰湿ないやらしさになっちゃうんでね。あの明るさがねえ。

「HEROES/ヒーローズ」最高におもしろいです。スーパー!ドラマTVでご覧ください。

【2008年3月】

PHOTO

©2006-2010 NBC Studios, Inc. All rights reserved.